タイトル | 人間・文明相関図 | ||||
タグ | *文明 *文明の星 *六芒星 *持続可能性 *civilization *hexagram *SDGs *sustainability | ||||
コメント | 人間の特質と文明活動の相互作用を示した図です。 文明の二本柱である技術と政策は、 人間の二大特質である、 無制限的な想像力に基づく知性と、 無制限的な欲求がもたらす人間性から生まれ、 またその無制限性をさらに広げます。 (詳細については『想像力、欲求と文明』を ご覧いただけましたら幸いです。) まず、知性について言うと、 知性とは因果法則の発見・利用能力ですが、 これは合理的な推論から完全な空想に至る、 広い意味での|想像力《イマジネーション》に基づいています。 そしてこの、限りない想像力による知性が、 自然法則を活用して、 社会活動を豊かにする自然科学的技術と、 法律概念や貨幣価値という|擬制《フィクション》を含み、 政策実現を助ける社会工学的技術を可能にします。 自然科学的仮説も様々な想定に基づくように、 推論と空想は地続きなので、 両者を含めた広い意味での想像力が、 技術を可能にするといえます。 次に、人間性について言うと、 複雑な文明活動は本能だけでは営めない一方、 様々な新しい活動を可能とするので、 欲求を無制限化(多様化・可変化)させます。 そしてこの限りない欲求こそが人間性であり、 現行技術下で紛争を防止・解決し、 社会活動を助ける利害調整政策と、 その限界を超えるために科学・技術を助ける、 技術的政策を必要とさせます。 人間性と言えばまず、善い面が思い浮かびますが、 人間は様々な欲求を持つ複雑な生物だと言えば、 悪い面も含まれることになるので、 両者を含めたものが政策を必要にさせるといえます。 ちなみに知性と人間性の関係について言うと、 通常、両者は区別されますが、 実は|電算機《コンピュータ》の入出力のように不可分であり、 文明活動を通じて相互作用し合うので、 |硬貨《コイン》の裏表のような関係にあり、 広い意味では同義ではないかとも思われます。 例えば『真の知性とは、人間性も含む』とか、 『知性の乏しい人間以外の動物では、 人間性が論じられることはない』と言われると、 確かに両者の密接な結びつきを感じます。 また、人間の限りない想像力と欲求は、 生存には必ずしも必要ではないが、 知的生命活動には必然的かつ有益な、 文化活動の存在意義も説明します。 文化活動もまた実利活動と同じように、 想像力・欲求と増幅し合いながら発展し、 両者を可視化・共有化することにより、 その実現や自己制御に役立ちます。 いずれにしても、〝文明の星〟図によれば、 知性と人間性という人間の二大特質が、 文明の両輪である技術と政策を生み、 両者がそれぞれ社会活動とお互いを助けて、 三極モーターかロータリーエンジンのように、 文明発展の|循環《サイクル》を回すことが分かります。 また逆に、技術の発展は経済・社会活動を拡大し、 人間の想像力と欲求をさらに無制限化します。 活動能力の増大に知性の向上、人間性の拡張が加わり、 技術は人間の可能性と共に、危険性をさらに増幅します。 そこで政策は可能性を最大化し、危険性を最小化すべく、 全ての人々の健康や教育の向上と活用を求めます。 技術なくして文明発展なく、政策なくして健全発展なし。 今ではそこに、人間自身の向上も多く含まれます。 文明が発展するほど人間が衰えるという 〝文明の逆説〟(立花隆)に対して、 保健・教育を中心に総合政策を推進する、 〝人間の安全保障〟という理念も生まれました。 人間の二大特質である知性・人間性 (無制限的な想像力・欲求)と、 文明の両輪である技術・政策には、 互いに増進し合う関係があります。 この図によれば、人間と文明の間にある、 そうした相互作用の関係も説明できます。 |
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iコード | i725005 | 掲載日 | 2023年 03月 19日 (日) 15時 35分 01秒 | ||
ジャンル | イラスト | 形式 | JPG | 画像サイズ | 3600×2545 |
ファイルサイズ | 696,511 byte |
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