タイトル | 文明課題対策図(改訂最新版) | ||||
タグ | *文明 *文明の星 *持続可能性 *六芒星 | ||||
コメント | 人工知能(AI)を中心とする新技術と、その活用政策が、 現代の様々な課題を解決できることを示した図です。 旧図では持続可能性を三つ挙げましたが、 この図では四つとしています。 理論的には資源、環境、貧困、戦争などに分類できる文明課題を、 技術と政策が解決するのですが、 ここでは実務的な政策の視点から課題を分け直したうえで、 それぞれの対策に活用できる技術を書き出しました。 第一に、技術的政策の課題が、物的資源の持続可能性です。 (資源枯渇、環境破壊、都市老朽化や災害・犯罪などの問題に対し、 富の安全を含む生産に役立つ技術を、健全に開発・利用する政策の 課題なので、その富を〝物的資源〟という要素で表現しました。) 第二に、経済・社会政策の課題が、経済・社会活動の持続可能性です。 (拡大・複雑・加速化する経済・社会活動を健全に保つため、 富の再投資も含めた分配を調整し、再生産と再分配を両立させる政策の 課題なので、〝経済・社会活動〟の持続可能性となりました。) 第三に、人的資源政策の課題が、人的資源の持続可能性です。 (少子高齢化や文明活動の高度化などによる、 経年・経代的な健康水準の低下や、教育難度の上昇に対応するため、 政策実現に必要な、人々自身の健康・教育を高める政策の課題です。) 第四に、行政管理政策の課題が、制度・政策の持続可能性です。 (経済・社会活動の拡大・複雑・加速化に対応すべく、 必要とあれば大勢が動くが、それにあたっては衆知を活かせるよう、 国際化あるいは|全球統治《グローバルガバナンス》と、政治的民主化や経済的自由化のような、 制度・政策の巨大化と分権化を両立させ、 政策の高度化を可能とする政策の課題です。) 4つの政策(課題)及び持続可能性はそれぞれ、 人々が生きるのに必要な富の生産と分配に関わるもの及び、 作って分ける人間自身の向上と活用に関わるものといえましょう。 (新・旧図とも、一般的な区分とは異なる部分があります。 一般的に、社会活動の持続可能性は、 人的資源[教育・保健]のそれを含めて語られますが、 ここでは経済活動と合わせて経済・社会活動の持続可能性とし、 人的資源の持続可能性を独立させました。 旧図では、制度・政策も広くは経済・社会活動の一部だとして、 前者の持続可能性を後者のそれに含めましたが、 新図では、制度・政策独自の持続可能性を重視して、独立させました。) しかし、以上の課題を既存の技術だけで解決するのは困難です。 人類は今、文明の転換期ともいうべき、 文明段階の移行期にあるからです。 ある一定の技術水準において政策が利害調整を極めると、 さらなる問題を解決するには次世代の技術、 そしてそれらを開発・普及する政策が必要となります。 農耕技術は、文明を生み出しました。 工業技術は、文明を世界的に拡大しました。 情報技術は、地球という空間的限界への到達による衝撃を緩和しました。 しかし私達はまだ、文明の時間的な持続可能性を見通せていません。 様々な資源・環境問題、経済・社会問題、 教育・医療や政策自体に関わる課題が表れつつあります。 そのため、次なる文明段階を|拓《ひら》く技術を、 開発・普及・活用し得る政策が求められています。 この図では、既存技術のもとでの政策課題を整理したうえで、 その解決に役立つと期待される新技術を書き出しました。 人工知能(AI)を中心とした様々な次世代技術は、 生物など自然物と、機械など人工物の間の障壁を取り払い、 いわば|良《い》いとこ取りで両者の持続可能性を高める、 (体内環境を含めた)自然環境や社会環境に優しい、 持続可能性(環境親和)技術ともいうべき技術です。 研究・開発政策を初め、各種の政策が連携して、 そうした新技術の健全な開発・普及を助ければ、 それらの技術は社会をさらに豊かにするだけでなく、 新たな社会を健全に保つ、各種の政策も支援してくれます。 新素材・新エネルギー技術は、 主として|社会基盤《インフラ》政策など、技術的政策を助けてくれます。 IoTとビッグデータ処理、知能ロボット、|生物工学《バイオテクノロジー》/|生体工学《バイオニクス》技術は 産業振興・社会保障など経済・社会政策を助けてくれます。 先進医療・教育技術は 保健・教育といった人的資源政策を助けてくれます。 広い意味では行政活動も経済・社会活動の一部なので、 上記の技術は、行政管理政策も助けてくれます。 以上はあくまで重点分野の実例なので、 技術と政策の相互支援は、両者の全ての分野同士に及んでいます。 しかし、現在において特に重要な点は、〝人的資源〟の向上が、 可能、かつ必要とされることだと思います。 人工知能(AI)を中心とした次世代技術は、 富の生産と分配に加え、富を作って分ける我々自身、 あるいは最も貴重な富と言うべき、我々自身の健康や教育までも、 画期的な方法で支援し、向上させることができます。 |今日《こんにち》の政策でも生活水準の向上や少子高齢化、 地球規模の自然的限界と社会的統合への接近、 あるいは大量破壊兵器の出現などを背景に、 淘汰の犠牲や|費用《コスト》、|危険《リスク》なき人的資源の維持・向上が求められています。 人間の能力や資質を向上させることができれば、 次には社会状況の変化に応じて、 それらを適切に活用することもまた、 重要になっていくことでしょう。 すでに国連の〝持続可能な開発のための目標(SDGs)〟や 〝|人間の安全保障《ヒューマン・セキュリティ》〟、 我国のソサエティ5.0やデジタル改革、スマートグリッド、 スマート(スーパー)シティ、マイナンバー、 データヘルス、エデュテック活用など様々な政策で、 以上と同様のことが考えられていると思います。 |
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iコード | i495497 | 掲載日 | 2021年 05月 23日 (日) 01時 58分 48秒 | ||
ジャンル | イラスト | 形式 | JPG | 画像サイズ | 1755×1241 |
ファイルサイズ | 803,926 byte |
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