タイトル | 11 「知性」説明図 | ||||
タグ | *文明の星 *文明 *civilization *hexagram | ||||
コメント | 広い意味では、知性=人間性が、限りない想像力と欲求をもたらします。 しかし狭い意味でいうと、知性は想像力や認識の部分に重心を置き、 人間性は欲求や決定の部分に重心を置いた言葉だと思います。 人工知能に無制限的な自己保存の欲求まで持たれては危険ですし、 人間性とは単なる想像力や創造性にとどまらず、 ルネッサンスの人間像のように、良くも悪くも色々なことを求める欲求の多様性、 特に社会的に望ましいことを求める属性に、重点があると思うからです。 この図では想像に重心を置きつつも、より動的に、想像と欲求の相互作用が、 3つの文明活動の相互関係のなかで、どんな働きをするかを示しました。 合理的な推論から完全な虚構《フィクション》まで含む想像力は、 自然・社会科学的な技術を生み出します。 全くの空想であっても、法律概念や貨幣価値といった、 社会工学上の技術の基礎となり得ます。 技術は個人の行動や社会活動を複雑化させるので、 欲求の多様化・可変化、無制限化をもたらします。 そして、社会活動における様々な欲求の衝突は、 それを調整する政策の必要性をもたらします。 しかし一方で、人間の無制限的な欲求は、 新たな技術を開発・普及する政策の原動力にもなります。 狭い意味での知性とは、想像力(抽象的思考能力)により、 科学・技術のような一般的事実認識を可能とする、 高度な認識能力だけを指すと思います。 しかし、技術や知識を活動に活かせなければ意味がないので、 広義の知性とは、高度な認識能力に特定の目的を加えた様々な判断により、 環境の違いや変化に応じて活動を制御・改善する能力までをさし、 人工知能に任せられるのはこれぐらいまでかと思います。 ただしそれが人間性となると、人間のように高度な知性をもつ生物が、 高度な認識に自分自身の様々な欲求を加えた、自らの意思決定により、 願わくば社会的にも、よりよく生きられる能力までを指すと思います。 人工知能もまた、試行錯誤と学習による高度な認識と、 それに基づく活動改善ができる、 自己向上型の認識・制御プログラム(演算指示)であるといわれます。 しかし、独自の意思まで持たれては危ないので、 活動目的はあくまで人間が与え、意思決定を支援する場合も、 人工知能が行うのは参考情報の提供に止まるでしょう。 最終決定は人間が行わねばならないということで、 人工生命や人工人格ではなく、 人工知能(Artificial Intelligence、人工知性)と呼ぶのでしょう。 人間の思考を代行させるために作ったので、 当然と言えば当然なのかもしれませんが、 人工知能を開発することは、 人間自身を知ることでもあったのかもしれません。 |
||||
iコード | i383559 | 掲載日 | 2019年 07月 30日 (火) 21時 42分 11秒 | ||
ジャンル | イラスト | 形式 | JPG | 画像サイズ | 4678×3307 |
ファイルサイズ | 980,137 byte |
◆この画像のURL | |
◆この画像のトラックバックURL |