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知性・文明相関図

登録 タグ *文明 *文明の星 *知性 *civilization *intelligence *hexagram
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投稿日時
2022-01-16 16:59:36

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平 一

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投稿者コメント
1 技術と政策は文明の両輪!

人類は、文明により繁栄を得ました。
文明には、六つの要素があると思います。

①科学・技術(知る)
②経済・社会活動(する)
③制度・政策(決める)
④物的資源(モノ)
⑤人的資源(ヒト)
⑥自然・社会環境(環境)

これらの要素を長期的にみると、
次のような順番で変わります。

まず、①科学・技術が発達すると、
②経済・社会活動が豊かになると共に
複雑・加速化します。
すると③制度・政策が利害調整を行いますが、
他方でその限界を突破するため、
政策は新たな科学・技術も求めます。

しかし、科学・技術は④物的資源に実用化されないと、
経済・社会活動を変えられません。
制度・政策も⑤人的資源により実現されないと、
経済・社会活動を健全に保てません。

さらに、政策が新技術を求める際には、
地形・気候や資源の産出、
歴史的な社会状況や国際関係といった、
⑥自然・社会環境が影響します。

そこで私は、これら文明の六要素、
3つの文明活動要因と3つの内外環境要因を、
変化・課題化の順に並べた図を考え、
〝文明の星〟と名付けました。
(以下では技術、政策、社会活動のように
略することもあります。)

文明について考えるときに重要なのは、
技術と政策だと思います。

文明活動の本体は、
全ての人々が営む社会活動ですが、
〝自然〟から富を生み出し、
社会活動を豊かにするのが技術、
〝人間〟間で富を分け合い、
社会活動を健全に保つのが政策です。

技術なくして文明の発展なし、
政策なくして文明の持続なし。
技術と政策は文明を支える二本柱あるいは、
文明を動かす両輪、両翼といえましょう。

では人間のいかなる性質、属性が、
技術と政策を生み出したのでしょうか?
それは人間が持つ知性と人間性であり、
その本質は限りない想像力と欲求だと思います。


2 限りない想像力が技術を生み出す!

技術を生み出す、知性とは何でしょうか?

それは発達した脳神経系などの情報処理器官により、
環境の違いや変化に応じて活動を制御し、
より良く生きられる生命活動能力です。
実際的には、抽象的な思考能力により、
物事の間の因果法則を発見し、
原因に働きかけてよい結果を得る能力です。

技術とは『こういう時にこうすれば、
こうできる』という因果法則、
すなわち一般的な因果関係です。
技術の元になる科学はより広く、
『こういう時はこうなる』という法則や、
理論(法則の体系)を発見する活動です。

因果法則は、合理的な推論により発見されます。
しかし、それだけでは仮説にすぎず、
実験や観測で実証されれば〝法則〟とされ、
誤りならば〝空想〟だったことになります。
推論と空想は地続きであり、両者を合わせて
広い意味での〝想像〟と呼ぶことができます。

想像力と言えば、知性というより芸術文化など、
感性の話なんじゃないか?とも思いますが、
『こういう時はこうなるのでは?』という仮説も
広い意味では想像力の所産でありました。

以上は、主に経済・社会活動を豊かにする、
自然科学的な技術について述べました。
しかし、広い意味では経済・社会活動の一部である、
制度・政策の生産性(効率性)を高める、
社会科学的な技術においては、
もっと驚くべきことがいえます。

人々を動かす社会科学的技術では、
合理的推論により発見された法則に加えて、
権利・義務・法人格・法的役職などの法律概念や、
一定規格の紙片・金属片や電子情報がもつ貨幣価値、
あるいは宗教・思想的概念といった、
完全な|虚構《フィクション》さえも、
技術の基礎になる場合があるのです!

つまり知性とは、合理的な推論から
完全な空想にまで至る想像力であり、
それが、社会活動を助ける自然科学的技術や、
政策を助ける社会工学的技術を可能にします。
知性=無制限的な想像力が、
二種類の技術を可能にするのです。
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