投稿日時 2019-05-19 21:47:00 投稿者 平 一 このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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文明生活は、生きるために必要なものを、〝自然〟から得て、 〝人々〟の間で分けることで、営まれます。 ここでいう〝自然〟とは、〝ああすればああなる、こうすればこうなる〟という、 一定の法則に従う文明活動の客体をいい、 医学や社会科学の対象としての、個人や社会も含まれます。 また〝人々〟とは、〝ああするのがいいか、こうするのがいいか〟を 一緒に考えて決める文明活動の主体をいい、 今は考えられなくても、赤ちゃんなども含まれます。 そこで様々な社会課題は、人々の生活に必要な資源(富、財)を、 〝自然〟から得る生産の問題と、〝人々〟の間で分ける分配の問題に 分けられると思います。 それらはさらに、次の4つの問題に分けられます。 ただし、これらの問題は相互作用の関係にあります。 ① 資源枯渇 …… 特定の資源が不足すること(資源入手の困難) ② 環境破壊 …… ある資源の利用が、環境内にある他の資源を損なうこと(資源利用の衝突) ③ 貧困・不公正 …… 資源の分配が、文明の発展上好ましくない状態になること(利害調整の困難) ④ 戦争・犯罪 …… 公正感覚の不足や齟齬《そご》(食い違い)による行動、あるいはその是正活動が、 さらなる資源の損失を招くこと(利害調整の失敗) 資源を自然から得るのが技術であり、人々の間で分けるのが政策なら、 資源の(確保も含めた)生産の問題は主として技術の対象となり、 資源の(再投資も含めた)分配の問題は主として政策の対象となります。 しかし、4つの問題は相互作用の関係にあります。 技術と政策という解決手段にも、助け合うところがあります。 例えば環境問題で、利用資源と損失資源の受益者が違ったりすると、 利害調整を行う政策による解決の部分が大きくなります。 戦争や犯罪のように、交渉の余地が少ない場合には、 実力勝負の技術による解決の部分が増えてきます。 そこで様々な問題の解決策もまた、図のように、 「主として」技術あるいは政策の効果が大きい、となります。 もっともこの分類では、環境問題に生活習慣病も含まれてしまいます。 しかし、今では体内環境という言葉もあり、理論的にはこれでよいと思います。 また戦争は、内戦なども含めて紛争と言ってもよいかもしれませんが、 法的紛争などは社会における健全な利害調整という部分もあるので、 分かりやすい戦争という言葉を使いました。 |
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